資産形成家のいぬデックスです。
株式投資のリターンは資産の成長(グロース)と、もうひとつ配当収入(インカム)によって構成されています。
どちらが重要というのはなかなか難しい問題ですが、長期の場合、配当の再投資によるリターンがその大部分を占めるということを考えると、比較的のんびりした印象の配当金も馬鹿にはできないことがわかると思います。
米国株は高成長・欧州株は高配当
米国株と、それ以外とで、配当利回りが違うことをご存知ですか?
2019年1月13日時点での、ETFの分配利回りは以下の通りです。
VTI 1.96% 米国株
VEA 3.20% 米国除く先進国株
1386 3.15% 欧州株
ずいぶん違いますね。これは配当性向というよりは、成長率の違いによるものだと思います。米国株式は成長への期待が高く、その他の国は評価が低いので株価が安いということですね。
基本的に高配当株というのは、不人気株のことです。
時価総額加重インデックスは高成長企業に資金が流れる
ところで外国株式インデックスファンドは(米国を含む)複数の国を時価総額に応じて配分します。投資対象から得た配当金も、時価総額に合わせて再投資されます。
こちらを参考にしてください。
ということで、欧州株から吸い上げた配当金は、成長の期待が高い(=株価が高い)米国株に多く回され、欧州株は割りを食う形になります。これが時価総額加重インデックスが持つ特性です。
時価総額加重インデックスは、グロース株重視の順張り投資ということですね。
逆張り投資なら固定配分バランス投資
話を戻します。さきほど、高配当株は不人気であると書きました。
しかし、不人気だからリターンが低いとは限りません。「ダウの犬」とか「成長の罠」という例もあります(詳しくは検索してみてください)。
何かのきっかけで評価が見直されると株価が上昇することもあり得ます。バリュー投資は低評価の株が見直されて適正価格になるのを待つ投資手法ですよね。
時価総額加重インデックスではこれらを狙うことはできません。
これからも米国が高成長、それ以外が高配当の関係で続くとするならば、それぞれを分けて一定の配分で保有することで逆張り的な投資もできるはずです。
米国上場のETFですとVTIとVEAの組み合わせで可能ですが、UBSのおかげで東証上場ETFでも可能になっています。
歴史的には、米国株の勝ち
とはいえ、歴史的には米国株のリターンが他を圧倒しています。欧州から米国へ資金を移動させるという成長株投資が正解だったということになっています。
この先どうなるかはわかりませんが、米国人のようなアセットアロケーションを試してみたい人や、外国への投資がMSCIコクサイくらいしかないことに不満のある人にはありかもしれません。